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プレイバック 悲しい町やね 2016/5/29

この町は、まるで町そのものが

呼吸しているかのように人々が流れる。

 

見えない何かに急かされて、皆、先を急ぐ。

立ち止まったら置いて行かれそうな気がして...。

 

信号を待っていても、うつむき、見つめ合い、

あるいはぼーっと前を眺めて、

誰も空を見上げようとはしない。

 

否、そもそもこの町には見上げる空がなかった。

冷たい壁に囲まれた、悲しい町やね。

 

そんな中で、生きている。

 

 

大阪市北区梅田3-1-1

 

忙しく毎日生活に追われていると、

いつしか心に余裕がなくなって、

僕は空を見上げることがなくなっていた。

たまたま見上げた空に、

この時の僕は自由を感じなかった。

 

あれからしばらく経った今、

僕は日々見上げる空に自由を感じる。

少し、心に余裕ができたのかもしれない。

 

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